1.活動のテーマ
〈テーマ〉とうきょうすくわくプログラム活動報告 植物~自然物を感じ遊ぶ~「きのこをじっくり見てみよう」
〈テーマ設定の理由〉
こどもたちは日々の観察や栽培を通して、きのこへの関心を深めてきた。育てたきのこを見て「ぷにぷにしてる」「なんか線がある」といった声も聞かれ、細かな部分にも興味を持ち始めている。
そこで今回は、マイクロスコープなどの道具を使い、きのこをよりじっくりと、様々な角度から観察し、普段は見えない細かな部分に目を向けることで、様々な探究心をさらに引き出し、より深い学びにつなげていきたいと考えた。
2.活動スケージュール
日程などは決めず、こどもが興味を持ったらすぐに探究できるようにしていく。なめこやしいたけの栽培は朝・夕に霧吹きをかけ、観察をしている。
3.活動のために準備した素材や道具、環境の設定
マイクロスコープやパソコン、カメラなどの道具を使い、きのこをよりじっくりと、様々な角度から観察できる環境を用意した。活動が集中できるようにマットを用意したり、仕切りを使って探究できる環境を整えた。
4.探究活動の実践〈活動の内容〉
育てていたなめこがとても大きくなりました。
「なめこ、大きくなったね」「しいたけみたいになった!」と、こどもたちの会話も弾みます。「なめこ、とりたい!」という声にこたえて、みんなで収穫することにしました。
大きく育ったなめこは、今までと少し違った感触で、「ぬめってしてるね」「チョコレートみたい」と、見て・触って・ちぎって、こどもたちはまるで研究者のようにじっくりと観察していました。

さらに、今回はマイクロスコープを使って、なめこを拡大して見てみることに。初めて使う道具に目を輝かせながら、パソコンの画面に映し出されるなめこに大興奮。

「わー、うつった!」「これ、なめこ?」「模様があるね」「なんか穴がある!」と、普段では気づけない細かな部分に興味津々です。

「しいたけはどうかな?」という声から、乾燥しいたけも観察することに。「つぶつぶがある」「茶色いところと黒いところがある」と、なめことの違いにも気づき、「もう一回、なめこも見てみよう」と、繰り返し比べる姿がありました。
マイクロスコープを使ったことで、普段とは違う視点からの気づきがたくさん生まれ、こどもたちの「もっと見たい」「もっと知りたい」という気持ちを引き出すことができました。
5.振り返り〈振り返りによって得た先生の気づき〉
マイクロスコープを使うことで、こどもたちの観察がより深まり、普段見えていなかった部分への興味や気づきが広がっていた。
また、「比べてみたい」「もう一回見てみたい」と自発的に探究を続け、こどもたちの「もっと知りたい」という気持ちを改めて感じた。
これからもこどもたちの「気づき」を丁寧に受けとめながら、好奇心を広げていける環境づくりを大切にしていきたい。