1.活動のテーマ
〈テーマ〉植物~自然物を感じ遊ぶ~「しいたけ収穫 さあ、食べ てみよう」
〈テーマ設定の理由〉
きのこへの関心が高まっているこどもたちが、自分たちで育てたきのこを観察し、収穫までの過程を楽しむ姿が見られました。また、育てたきのこを実際に食べるという経験は、こどもたちにとって初めてであり、食への興味や喜びにもつながっていました。このような体験を通して、自然や食への関心を深めています。
2.活動スケジュール
日程をあらかじめ設定するのではなく、こどもの興味が高まったタイミングで、すぐに実現できるようにしていく。しいたけやなめこの栽培では、毎日朝と夕方に観察を行い、収穫の時期を迎えたらその都度収穫する。
その後、収穫したきのこをどのように活用するかについては、こどもたちと一緒に話し合いながら決めていく。
3.活動のために準備した素材や道具、環境設定
きのこの活動が集中できるようにマットを用意する。また、きのこの活動を記録したり、新たな疑問などを調べられるように、デジカメやタブレット、パソコンを用意した。
4.探究活動の実績
〈活動の内容〉 しいたけを収穫し、クッキングをする。
〈活動の子供の姿・声、子供同士や保育者との関わり等〉
「もうすぐ収穫かな」——そう思いながら朝、しいたけの様子を見てみると、育てていたしいたけがとても大きくなっていました。
「しいたけ大きい」「しいたけとりたい」というこどもの声をきっかけに、みんなでしいたけを収穫してみることにしました。
ついに収穫の時。こどもたちも大喜びです。保育者と一緒に、慎重にはさみを使ってしいたけを切り取ります。その表情は真剣そのもの。隣では、別の子が「がんばれ」と見守ります。

2歳児クラスだけでなく、1歳児や一時保育のおともだちもきのこに興味をもち、一緒に収穫の喜びを分かち合いました。「やったー!」「とれた!」「ぷにぷにしてる!」と、収穫したきのこの感触を楽しんだり、いろいろな角度からじっくりと観察していました。


「とれたきのこ、食べてみようか?」とこどもたちに問いかけてみると、「焼いて食べてみたい!」という声があり、さっそくホットプレートで調理することにしました。
焼き始めると、少しずついい匂いが漂ってきます。「いいにおいだね」「きのこのにおいする!」と、こどもたちのワクワクもさらにふくらみます。
焼きあがったしいたけを食べてみると、「おいしい!」「きのこの味がする!」「おかわり!」と大好評。これまできのこが苦手だった子も食べることができました。
自分たちで育て、収穫し、調理して食べたきのこは、特別なごちそうになったようです。

5.振り返り〈振り返りによって得た先生の気づき〉
しいたけの成長や収穫を通して、こどもたちは「育てる」「観察する」「収穫する」「食べる」という体験を経験していました。自分たちで育てたものに大切にし、慎重に収穫したり、友だちを応援するやりとりから、友だちと一緒に育てたことへの達成感も感じられます。
また、きのこが苦手だったこも、実際育てることで愛着を感じ、食べることで食きたことも驚きました。こうした体験を通して、様々な「知りたい」「やってみたい」という意欲を今後も大切にしていきたいです。