2024 03 18
2023年9月3日|PAL@TUFSの1周年記念イベントを行いました
9/3(日)、PAL国際保育園@東京外大(以下、PAL)にて1周年記念イベント「いとなみPALフェスタ〜いままでとこれから〜」が開催されました。気持ちよく晴れた日曜日。東京外国語大学の緑豊かな敷地内の一角にあるPALでは、元気いっぱいの子どもたちと保護者のみなさま、PAL職員さん、そして地域のみなさまなど、延べ196人の方が参加し、賑わいを見せていました。
PAL国際保育園@東京外大が2022年9月1日にオープンしてから1年が経ちました。開業記念式典がコロナ禍でできなかったため、今回1周年式典が執り行われました。その後、11:30-16:00には、園内・屋外において、地元・府中のまちの飲食店や整骨院、ショーやワークショップの出展が行われました。この記事では当日のレポートをお届けします!
PAL国際保育園@東京外大について
PAL国際保育園@東京外大は2022年9月に東京外国語大学敷地内に開園したインターナショナルスクール。0歳から未就学児、小学生、大人の方まで様々な通い方や関わりを持つことができます。PALの意味はPlay And Learn、”遊びを通して学ぶ”。在園児だけでなく地域の皆様にも開かれたみんなの保育園PAL国際保育園@東京外大は、様々な国籍・言語・年齢などお互いの多様性を生活と遊びの中で体感する学びのコミュニティです。
◾️SHOW<屋外ショー>
イベントのはじまりを彩ったのは、東京外大男女混成チアリーディング部のRAMSさん。
「PAL一周年のお祝いの気持ちと、子どもたちにチアの魅力を伝えたい。この2つの気持ちを胸に、精一杯演技します!」と笑顔で意気込みを伝えてくれました。
以前から、PALとの交流があり、外大の体育館などで行われるチアのワークショップを通して子どもたちと繋がりを持ってきたRAMSさん。弾ける笑顔でのパフォーマンスと、コールアンドレスポンスでショーは大盛況!演技のあとには、チアのみなさんと子どもたちが交流する姿が見られ、心が温まりました。
◾️FOOD
今回のイベントを支えた欠かせない存在だったのが、飲食店のみなさんの出店。園内に2店舗、野外には2つのキッチンカーが出店していました。
<園内マルシェ>
・ゴハンとオカズ。ときどき
PALの小学生向け教室に通うお子様を持つ店長の小幡さん。調理師として多くの経験を積んだあと、8/26 に多磨駅近くにカフェをオープンされたばかり。
羽釜で炊くゴハンと、旬な府中の地場野菜・国産にこだわった子どもにも安心なオカズがモットー。この日はのり弁が大人気でした。
お店の名前の「ときどき」には、今後カフェでは飲食だけでなく他のお店とのコラボやアクセサリーアーティストさんの出店など「コーディネーター」として、カフェを繋がりの場にしたいという想いがこめられています。
・Laboratory Lantern
店長の加藤さんは、普段は多磨霊園駅近くのアトリエを本拠地に、カフェや雑貨屋、マルシェにて販売をされています。この日は、「あんずオレンジ」と「塩バニラ」が人気だったと教えてくれました。
「初めてPALに来ましたが、緑が豊かで、子どもたちにとって、とてもいい環境だと思います。今は中学生と高校生の息子たちも通わせたかったくらいです。」とお話してくれました。
シフォンケーキは小さなお子様にも食べやすく大人気。すぐに完売でした!
<屋外キッチンカー>
・Sierra Kitchen
元看護師の店長・北野さん。二人のお子さんの母でもある北野さんは2021年にキッチンカーを開業されました。
「高校生でカリフォルニアの「シエラカレッジ」に留学した際に食べていたチキンブリトーが忘れられず、その味を再現しています」
9月上旬、この日も厳しい残暑でしたが、そんな気温にピッタリのスパイシーなブリトーとタコライスが人気でした。
「子どもたちにはタコライス・ナチョスが人気でした。辛いソースは別にして提供しています。PALに来たのは今回初めてですが、緑に囲まれてとてもいい環境ですね」とコメントしてくれました。
・MR.(ミスタードット) coffeestand
普段はJR西府駅から徒歩3分にある「hair salon &nico」と併設するキッチンカーを営む「MR.」さんが、ハンバーガーとコーヒーを提供してくれました。
「今日は、チーズバーガーが人気です!子たちをはじめ、職員さんや近隣のみなさんにも大人気です。」
2022年の5月に開業された、MR.さん、「今後もまちづくりに貢献していきたいです」とコメントいただきました。
飲食を通じた「人の繋がり」を生み出す立役者として活躍する店長のみなさん、忙しいなかインタビューに答えていただきありがとうございました。PALの職員さんもこだわりの食べ物、スイーツ、飲み物をエンジョイされていました。
◾️PHOTOS
PALの園内には、多くの写真が飾られていました。これまで1年間の記録が残されており、PALで子どもたちがどんな日常を過ごしているのか、どんなイベントが行われたか知ることができます。
「ここにも僕がいたよ!」と、自分の姿が映った写真を指さしてくれたのは普段PALに通われている男の子。
◾️WORKSHOP
こどもたちの自由な発想力と柔軟な創造力に驚かされる場面多数でした。
・「ペーパーパペットをつくって動かそう」by.イラストレーター 相馬涼(Ryo Souma)
イラストレーターの相馬涼さんは、「子どもが生まれてから、おもちゃを買うのではなく、自分自身で作る楽しさを提供したい」と考え、去年から子ども向けのワークショップを実施しています。今回は紙でつくるお人形。
「今日特に印象的だったのは、わんこそばのモチーフを取り入れた作品で、なんとこれはそばを収納できる特徴的なデザインでした。また、バスの絵を描いた作品のダイナミックな塗り方も印象的です」
相馬さんは今後、子どもたちに音楽、絵画、および学びの要素が組み合わさった楽しいワークショップを提供したいと考えています。「考える力を養うことで、創造性と自己表現を促進するお手伝いをしたいです」と夢を語ってくれました!
・「和紙のランタン」by. アトリエTutti
アトリエTuttiのオーナー、西郷さん主催のワークショップでは、染料を使ったユニークなランタンづくりが行われました。
アトリエTuttiの普段のコンセプトは「子どもたちに自由な発想で課題を決めてもらい、その時々に必要なものを見つけさせること」です。
大胆に色を重ねる、あえて重ねず小さなドット柄を丁寧に仕上げる…などなど、染料の塗り方にも性格が現れていました。
「みなさん、和紙に色とりどりの染料を使い、ユニークで美しいランタンを作り上げていました。高学年の生徒さんが積極的に活躍していたのも印象的でしたね!」
・たま駅前整骨院
園内で特別な存在感を放っていたのがマッサージチェア。今回、たま駅前整骨院のお二人が、園児の父兄さんや訪れた大人の皆さんに15分間の整体体験を提供されました。
「バキバキと音の鳴るような痛い施術ではなく、ちょっとした調整で歪みが治るという体験をお届けするのがモットーです。今日は子どもたちの父兄の方が、腰が痛いという悩みを相談してくれることが多いですね。」
中には「人生で初めての整体です」という外大生の姿も。院長さんは、彼女の両かかとの位置から微妙な足の長さの違い、歪みを見つけ、ゆっくりと背骨から整えていきました。
「気持ちがいいって言ってもらえるのが一番。今日も楽になってよかった!と言ってくれたのが嬉しいですね。」
まとめ
外に出た廊下には「PALの木」が出現。来た人が誰でも参加できる、PALのこれまでとこれからを体現する木です。時間が経つにつれ、おとずれた子どもたちの手型や、大人たちの「これからこんなPALになったらいいな」という願いが増えて「PALの木」も成長していきました。
大盛況で幕を閉じた「いとなみPALフェスタ」。緑豊かな環境で、子どもたちの創造力が育まれ、国籍や年齢を超えた人々が繋がりました。コミュニケーションをとおして、さまざまな個性が開花する素敵なPALの未来が想像できました。
文/写真 荒井英美
東京外国語大学・フランス語科の荒井英美です。4年次にパリの写真学校に1年間留学し、ルポルタージュとドキュメンタリー写真/映像を学びました。好きなことは弓道と花。和菓子に目がない。