2020年5月13日
町田自然幼稚園の保護者の皆様へ
5月11日、町田市より「町田市内保育所等の登園自粛の継続のお願い」( https://kosodate-machida.tokyo.jp/material/files/group/7/20200511jishuku.pdf )が発出され、5月31日まで登園自粛が継続されましたことを受け、ご通知いたします。
現在国を挙げて取り組んでいる新型コロナウイルス感染症拡大は、日本のみならず、世界中で大きな社会的、経済的な困難をもたらしております。
皆様の中には、ご本人もしくはご家族が感染された方、または亡くなられた方もいらっしゃるかもしれません。
そして、政府の緊急事態宣言及び東京都の自粛要請により、直接的に経済的困難を受けていらっしゃる方もいらっしゃるかと存じます。
そのような皆様におかれましては、心からお見舞い、お悔やみを申し上げます。
正和学園の運営する各保育施設におきましては、感染防止のために、医療従事者をはじめとする社会的インフラに従事する特定の職業の皆様を除き、自治体の方針に基づく「登園自粛」を継続してお願いしております。同じく園バスや送迎保育ステーション事業も、利用できない状態が継続しております。
そのため、保育料、特定保育料及び食材費を含む実費徴収の減額を求める声が、保護者の皆さんの一部から挙がっています。そこで、保育料についての考え方をお伝えいたします。
●正和学園の運営する保育施設は、登園自粛をした場合には以下のように対応いたしております。
①基本保育料は、国・自治体のルールにのっとり、日割りで減額されます。お住まいの自治体や所得層により差があります。(一旦施設がお預かりしている場合は、のちに充当又は返金にて精算致します)※町田市では7月以降の精算となる見込みのようです。
②特定保育料につきましては、減額をすることができません。
特定保育料の内には、認可最低基準を超える土地、施設、設備、保育用品を維持する費用も含まれています。
認可最低基準ギリギリの施設設備よりも広く、より良い整備された子どもの最適な環境を目指している認定こども園では、特定保育料からこれらの費用を充てています。
現時点では、感染症の予防のため登園自粛をお願いしておりますが、保育が通常再開となった場合に即応できる準備をしています。
今回の行政の自粛登園補償は、基本保育料への充当はなされるものの、「基準以上の保育」に関してはなされておりません。
国の通知においても、この費用の保護者負担は継続が一般的とされており、それは私立の学校等でも同様です。
この費用により、現在でも教職員は出勤して研修、外部講師との折衝、テレワーク、研究などもあわせて行っております。それも、特定保育料をお納めいただいているおかげです。
今回のコロナ対応により、家計が急変するなどお支払いに困難をきたす場合などがあるようでしたら、お困りの方は行政などの支援も含めご相談をお受けしますのでご連絡ください。わたしたち正和学園の教職員は、「これからの、いきいき社会をつくる」という理念のもと、そして同時に国際連合のSDGsの理念の一つ「誰一人も取り残さない」を実践していきたいと考えております。
そのため、原則自粛としながらも、現在もやむない理由の方を優先に、保育を継続し、ご家庭への支援も強めようとオンラインでの保育の在り方や、家庭での保育との接続に積極的に取り組んでおります。(ストーリーパークなど未登録の方はご登録ください)
(1,2号児)
③実費につきましては、登園自粛精算単価*で減額されます。既にお納めいただいた分に関しましては、返金または充当にて精算をさせていただきます。
○精算費目 給食費・バス代(該当者のみ)
○精算対象日 4、5月に自粛要請により欠席した日数
○精算方法 【4月分】7月保育料(6月29日引落)にて精算
【5月分】8月保育料(7月27日引落)にて精算
※但し、0円を超えての減額は出来ません。また月毎の精算となるため、保育日数の端数が発生いたしますが、その場合は出席日数でカウントいたします。月内の出席日数が0日の場合、全額返金致します。
特定保育料につきましては、異論などのご意見があることを認識しております。
しかしながら、年度によっての施設整備や環境設定のための費用を、整備した各単年度の保育料に上乗せしないのが、保育料や学費のあり方です。利用する年度や世代での平準化を図るためです。
皆さんが入園してから卒園するため保育・教育・研究にかかる費用を数年間の費用として平準化して納めていただいているという性質を持つものです。それをよくご理解いただきたいと存じます。
そして保育のうち、託児部分に収まらない部分に関して設定されているものだからです。
今年度は特殊な状況でスタートしております。
正和学園では、子どもたちの健康と命を守ることを最優先課題と考え、工夫と努力を重ねております。
現在は、各教職員が必死にオンラインでの子育て支援ができるように、新たなツールの導入などを急ピッチで行っております。
そして単なる託児施設ではなく、子育て・子育ち支援機関として。また、教育機関として効果的に機能できるようカリキュラムを見直す努力をしております。
また、実際に体験することを重視するゲストティーチャー活動においても、一部オンライン化や別の学期に割り当て直すなど、柔軟なカリキュラム組み替えにより対応することも検討しております。
これらの方針のうえで、新型コロナウイルス感染症の影響の深刻化と長期化の下で、子どもたちと保護者、そして教職員を感染の危険からお守りしたうえで、現在の状況であっても、子どもたちがいきいきとしてそだち、学び合える機会を園を通して提供できるよう努力をしております。
※最近のニュースで、「保育園は休園しているのに何ら変わりなく運営費が満額支払われている。さらに補償までもらってる」という報道がありますが、一部誤解があります。登園自粛中も園は開園しております。また基本的な保育分は確保されていますが、「加算分」と呼ばれる預かり保育、一時保育などの費用は今のところ補償される目途をいただいておりません。そのため、現在登園自粛で利用が激減しているこれら事業への対応職員の人件費をはじめとした費用は、園の方で他の費用から捻出せざるを得ません。報道でいわれているよりも大きな減収になっている施設も少なくないことを申し添えておきます。当学園では教職員の雇用を守ることも、今後の子どもたちへの保育継続のために必要なことと考えております。今後も、保育所が社会的インフラとして継続していけるようご理解いただきたく思います。
子育て中のみなさまと共に、力を合わせて人類が現在直面しているこの危機を乗り越え、子どもたちを無事に未来で過ごせることを、心から願ってやみません。
ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
*登園自粛精算単価については、給食費;1食300円、バス;1日200円として登園自粛精算単価×欠席日数にて減額させていただきます。
学校法人 正和学園
理事長 齋藤祐善